工業製品から農水産物に至るまで一斉に輸入停止措置を採りました。その後、工業製品から徐々に解除されてきましたが、農水産品については、まだ爆発前の状況には戻っていません。例えば、ブリ価格が年末の需要期に暴落しました。主な要因は大規模な赤潮被害もなく在池量が多かったことですが、アメリカへのフィレ加工品の輸出が減少したことも見逃せません。更に、中国向け輸出では、地道な努力で市場開拓していた農水産・食品業界も一気に冷や水を浴びたように萎んでしまいました。その一方で、マダイ活魚の韓国向け輸出については、4,5月は対前年の約50%まで落ち込ましたが、6月以降は100%を超えるまでに回復しており、韓国の関係部門が放射性物質の検査法、諸手続等を迅速に処理していることを実感しました。このところ、政治や経済のニュースで日本より韓国の方に勢いがあると感じることが多々ありますが、おそらくこのようなスピード感の違いが勢いの差になっていると思います。しかしながら、クドア食中毒問題でのヒラメの検査体制についてはスピード感が欠如しているようです。韓国内では食中毒の発生がないという理由で、ヒラメ養殖業界は検査の必要性を感じていないようです。日本の一部輸入業者の要請で釜山の民間検査業者が顕微鏡検査をしていますが、日本国内で韓国ヒラメに起因する食中毒が発生したからには、韓国政府主導で種苗や成魚のクドア検査をすべきです。日本政府としても、食中毒を発生させた料理店を営業停止にすることよりも、発生源を取り除くための検査法の確立を急ぎ、正々堂々と韓国政府に検査の実施を申し入れるべきだと思います。
末筆ですが、昨年10〜12月に、ACNとして厚生労働大臣宛に「輸入ヒラメのクドア検査証添付と水際検査の嘆願書」を提出するに当たり、産官学68団体・1284人の方々から署名を頂きました。ここに改めてお礼を申し上げるとともに、本年が皆様にとりまして実り多き年になりますよう祈念いたしまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。